寝違えについて

寝違えとは？

朝起きて首を動かそうとした瞬間、「痛くて動かせない」「後ろを向けない」といった経験をされたことはありませんか？このような症状は“寝違え”と呼ばれ、首や肩まわりの筋肉や靱帯が睡眠中に軽い損傷や炎症を起こしている状態を指します。

首を動かすと鋭い痛みが走る、左右どちらかにしか動かせない、痛みが肩や背中にまで広がる――こうした症状が特徴的です。
骨や関節の異常によるものではなく、筋肉や靱帯の一時的な炎症、いわば「首の軽い捻挫」が原因であるため、レントゲン検査では異常が見つからないことがほとんどです。

寝違えは、主に「睡眠中の姿勢」と「日常生活での首の疲労」が関係しています。

不自然な角度で長時間寝てしまうと、首まわりの筋肉が圧迫され血行が悪くなり、炎症を起こすことがあります。通常は寝返りによって自然に体勢を整えますが、枕の高さが合っていなかったり、寝具が固すぎたりすると、寝返りがしづらくなり筋肉が緊張したままになるのです。

「枕が合わない」「寝相が悪い」は直接の原因ではなくきっかけに過ぎません。
根本的には、普段の姿勢や生活習慣の中で首や肩に負担がかかっていることが大きな要因です。
長時間のデスクワークやスマホ操作で頭が前に出た姿勢が続くと、首の筋肉が慢性的にこわばり、寝違えを起こしやすい状態になります。

また、疲労やストレス、睡眠不足によって自律神経のバランスが崩れると、筋肉の緊張が高まり、ちょっとした寝姿勢の乱れでも炎症が起きやすくなります。そのため、寝違えは単なる“寝方の問題”ではなく、体のコンディション全体に関係する症状と言えます。

寝違えを防ぐには、普段から首や肩に負担をかけない環境を整えることが大切です。次のポイントを意識して、再発を防ぎましょう。

枕の高さや硬さが合っていないと、首の自然なカーブが崩れやすくなります。首から背中にかけて無理のない姿勢を保てるよう、フィットする寝具を選びましょう。

冷えは血流を悪くし、筋肉を硬直させる原因になります。寝る際はタオルを首元にかける、エアコンの風が直接当たらないようにするなどの工夫を。

パソコンやスマホを見るときは、目線の高さに合わせて前傾姿勢を防ぎましょう。姿勢を意識するだけでも、首への負担を大きく減らすことができます。

肩や首を回す、深呼吸とともに肩甲骨を動かすなど、短時間でも筋肉を動かす習慣が有効です。
血行が良くなり、寝違えの予防につながります。

寝違えが起きた直後は、無理に首を動かそうとせず、まずは安静を保つことが大切です。
ほとんどの場合は数日で痛みが落ち着きますが、痛みが強い、繰り返す、しびれを伴うといった場合は、早めに専門家の施術を受けることをおすすめします。

「首を動かすのが怖い」「肩や背中まで痛みが広がる」「何度も寝違える」といった方は、放置せず当院へご相談ください。当院では、首や肩の筋肉の緊張を緩め、骨格のバランスを整えることで、寝違えの根本改善を目指します。

再発しにくい身体づくりをサポートし、痛みに悩まされない毎日を取り戻しましょう。